「天才を殺す凡人」
手に取った理由:
- チームの人間関係が上手く行っていないと、その理由を探りたくなりますよね。
読了後の課題に対する解決策、考え方等
- 人間の悩みとは.P32
人間が抱えるほとんどの悩みは、「自分のコントロールできないことを無理やりコントロールしようとすること。」から生まれている。他人をコントロールしようとすることもそうであるが、1番は「自分の才能」が悩みの種になっている。「もっとカッコよく生まれたら」「もっとお金持ちだったら」「もっと賢かったら」みたいな、ないものねだり。つまり、人が一番思い悩む根本は、「自分の才能をコントロールしようとしたとき」である。
- 人の才能には3種類ある.P34
1.独創的な考えや着眼点を持ち、人々が思いつかないプロセスで物事をすすめられる人。(天才)⇒創造性
2. 論理的に物事を考え、システムや数字、秩序を大事にし、堅実に物事をすすめられる人(秀才)⇒再現性
3.感情やその場の空気を敏感に読み、相手の反応を予測しながら動ける人(凡人)⇒共感性
- 多数決は天才を殺すナイフ
.P42
天才は「創造性」という軸で物事を評価し、秀才は再現性(論理性)で、凡人は共感性で評価する。評価基準が人それぞれあるのは良いが、人間のタイプの数は天才よりも凡人が圧倒的に多く、凡人がその気になれば天才を殺してしまうことは極めて簡単である。イエス・キリストしかり、ビジネスでも同じことが起こる。
- 共感を軸にした判断は愚民政治を招く
.P81
共感を軸にしたコミュニケーションは最強に近いが、愚民政治を招きやすいと言ったリスクも存在する。人がその人に「共感するかどうか」というのは、実質的には、「どの物語を切り取り、見せるか」によって決まる。どんな筋の通らないことでも、その気になれば理屈はつけられる。⇒(アラジン問題)
人が人を判断するとき、「見える範囲」だけでその人を評価する。
- 異なる主語を持つ人たち
.P125
天才、秀才、凡人の話は軸が違うから永久に交わることがない。その理由の根源は「主語」が違う。
凡人:主語を人メインで語る。
秀才:主語を組織やルールなどの、善悪で語る人。
天才:主語を、世界や真理など、超越した何かで語る人。
これらを交わるように仕向ける解決方法は一つ。主語を変えること。「あなたならどうするか」を聞き、その上で自分の想いを伝える。
感想
自分のことが少し俯瞰出来て、ひとはいろんな人がいるということがわかっていれば、組織なんかはもっと楽に行くと思うのだけど、いつどんな時でも自我をゴリ押すことが正義だと思っている人もいれば、劣等感をかかえてしまい自分に悲観的な人もいる。成長しているターンかもしれないし、停滞しているターンかもしれない。鍵はその人をしっかりと見つめて理解する事。あと、便宜上とはいえ、「凡人」という言葉はあまり良くはないですよね笑
2023年5月5日 18:47
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