「半導体有事」
手に取った理由:話題のキャッチアップのため
- ChatGPTの登場で、半導体の需要が爆発したため、半導体の世界の学びなおし。
読了後の課題に対する解決策、考え方等
- 米国と中国の半導体をめぐる争いの中心に、世界でシェア60%を占める最先端半導体ファウンドリーTSMCの存在がある。現代の人類の文明は半導体によって支えられており、7nmよりも小さい最先端半導体の90%を製造しているTSMCの存在は大きい。最新のiPhone、AI半導体、高性能コンピュータはTSMCの技術なくして製造することはできない。
- 中国が2015年に制定した「中国製造2025」の中で、軍事技術と宇宙産業で米国を凌駕することを掲げており、米国は国家安全保障上の理由から、どうしても中国の半導体産業を押さえつける必要がある。
- 半導体とは、トランジスタという素子を集積することにより形成されている。そのトランジスタを微細化することが高速化、省電化、高集積化に繋がり、結果的にコストも削減できる。他の工夫は何もせずに、微細化を追求すれば一石四鳥の利益がある。
感想
日本の得意分野だった半導体産業は様々な要因で衰退していってしまった。程度の知識しかなかったが、東京エレクトロンを中心に前工程や素材など日本の半導体産業の生き残る道はあり、近年では熊本県にTSMCの工場を誘致するなど、環境の変化が起こってきた。投資先としてだけでなく、生活必需品としての半導体を取り巻く環境が、米中の争いを含め、これからどう変化して行くのか注視したい。
2023年4月25日 5:50
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